心理的圧迫は絶大
はじめに、内容証明はどういった効果が望めるのかをお話しします。
人は何か大事なことを決めるときや、約束をするときには、相手と会って直接話をします。
けれども、話した内容を正確に記憶しておく自信がある人はいるでしょうか。
また、その自信があったとしても、相手が言ったという証拠を出すことができるでしょうか。
こういった時に役に立つのが「内容証明郵便」なのです。
A:「100万円貸してほしい。絶対返すからお願い!」
B:「仕方がないな。早く返してくれよ。」
A:「分かってる。10月中には必ず返せるから!頼むよ」
B:「必ずだぞ。10月の末までは待ってやるから返すんだぞ」
BさんはAさんが必ず10/31までに100万円を返すという約束をしました。
が、10/31を過ぎても一向に返す気配がありません。
不安になったAさんはBさんへ連絡をとりました。
A:「もしもし、B、貸したお金返してほしいんだが」
B:「ん?なんのこと?借りてないよ」
A:「約束したじゃないか!100万を10/31までにって・・・」
B:「言ってない・・・ガチャ」
このように、相手が約束を守らず、相手に誠意を感じられないときに、泣き寝入りするのは嫌ですよね。
しかも、100万円という大金。
では、内容証明を送ってみてはどうなるでしょう。
・約束をした日時等の詳細
・約束した内容
・債権回収の旨
これらが書かれた文書がBの元へ届きます。
なにやら公文書のような手紙が書留で届けば、びっくりしますよね。
特に、Bには手紙の内容に覚えが確実にありますから、かなり焦ります。
B:「わざわざこんな文書を作るなんて専門家に頼んだのかな?裁判するのかな?この内容は事実だから裁判では負けるだろうし、弁護士費用払うんだったら、もう素直に返しておいた方が得策だよな。」
その後BはAに分割にしてもらって全額返金をしました。
ここまでの流れで内容証明はどういった働きをしたのかといいますと、相手に対して心理的な圧迫を与えたといえます。
「これは言い逃れできないな」
と思わせるのがポイントです。
また、普通の手紙をだと受け取っていないといわれればそれまでです。
内容証明郵便ですと、どんな内容をいつ相手に出したかを郵便局が証明してくれます。
では具体的にどういった場合に出した方がいいのか、次のページでお伝えします。